浄化槽の中からチョウバエが大量に発生し、家のまわりも飛んで困っていると
ご相談がありました。
浄化槽の蓋を開けると100匹以上の成虫がびっしりと蓋についていて
浄化槽の中でも飛び交っていました。
ただ、浄化槽には殺虫剤を使えない理由があります。
それは何かと申しますと浄化槽には、有機物を分解するバクテリアが生息していて殺虫剤や塩素系洗剤などを使用すると死滅し、浄化槽の機能を低下させる原因にもなるそうです。
そこで、有効的なのが、IGR剤(ジフルベンズロン含有のデミリン等の幼虫駆除剤)です。特徴は、通常の化学殺虫剤とは異なり、コバエの幼虫が脱皮するのを阻害する駆除剤です。
ほとんどの昆虫(幼虫)は脱皮を繰り返し成長していきます。脱皮の際、幼虫は新しい表皮を形成するのですが、デミリンはこの表皮を形成することを阻害します。
そのためデミリンを体内に取り込んだ幼虫は、うまく脱皮ができず、最終的に死滅します。つまり成虫になる前に死んでいくと言うことです。
2週間後に2回目の薬剤投入に訪問したのですが、ほとんどのチョウバエが死滅していましたので、いったん経過観察していただくようになりました。
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