シロアリは床下から土台や柱などを食べて、住宅にダメージをあたえていきます。土台や柱がダメージを受けると、地震の時に倒壊する恐れが高くなるため致命傷になりかねません。被害が進むと直すのが難しくなり、修繕費用も高くなってしまうでしょう。
シロアリの被害を受けないためには、日々の暮らしの中で予防していくことが大切です。この記事では、自分でシロアリの予防をできる方法をご紹介します。シロアリの発生が心配な方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
シロアリ予防の必要性
シロアリは住宅の木材に巣を作って住みつくと、家を食べ続けます。エサである木材がなくならない限り、どこかへ勝手に移動するということはありません。一度発生してしまうと、完全に駆除しなければならないのです。
しかしシロアリの駆除は、薬剤を撒くだけではなく巣を根絶しないといけないため、業者に頼む必要があります。さらにシロアリを駆除したあと、食べられた木材の箇所は修繕や補強をしなければいけません。修繕や補強をしないと家の土台がもろくなり、地震といった災害が発生した場合、倒壊してしまうリスクが格段に上がってしまうためです。床下などの家の内部の修繕や補強は難しく、費用は高くなってしまいます。
さらにシロアリは種類によっては、何百メートルも離れた先に巣を作れます。自宅で繁殖した場合、近隣の住宅にもシロアリが住みついてしまう可能性があります。こういった被害を拡大させないためにも、普段からシロアリ予防に取り組むことが大切です。
1. 湿度が高い
シロアリは、じめじめした湿気の多い場所が大好きです。そのため風呂場やキッチン、トイレといった水回りの周辺を好みます。さらに押し入れといったカビが発生しやすい場所も湿気が多く、シロアリの好む環境といえます。
あとは外壁のヒビにも要注意。雨が家の中に漏れてきていなくても、屋内の木材が濡れている場合があります。湿気や水分をたくさん含んだ木材は、シロアリの好物です。
さらに庭に木がたくさん生い茂っている場合も、影になりやすくじめじめしやすい環境なので、シロアリが寄ってきやすい場所といえるでしょう。
2. 食べるものがある
シロアリは水を含んだ木材が好物です。そのため庭にたくさんの木や盆剤がある環境を好みます。DIYなどが好きで庭に木材を置いてある場合や、家の外に段ボールを放置しているとシロアリが寄ってきやすいといえます。山林を切り開いて作った住宅も要注意です。
3. 外敵がいない
シロアリの外敵は黒アリやカエル、蜘蛛などがいます。黒アリは同じ仲間なのに外敵なのかと不思議に思われた方もいるでしょう。しかし黒アリはハチ目、シロアリはゴキブリ目なので全く別の生き物なのです。
シロアリは単体ではとても弱い生き物のため、外敵と戦う力はありません。そのため外敵がいない場所もしくは外敵に見つかりにくい場所を好みます。
シロアリの発生を防ぐのは、とても難しいことのように考えていませんか。実は普段の生活の中で、シロアリ予防のためにできることがいくつもあるのです。
ここでは、シロアリを自分で予防する方法についてご紹介します。シロアリを発生させないために、ぜひ普段の生活に取り込んでみてくださいね。
1. 木材、段ボールを放置しない
DIYで使用して残った木材や、届いた荷物の外箱の段ボールをまとめて外に放置していないでしょうか。木材や段ボールは長時間放置しておくと吸湿してしまい、さらに雨に打たれるとシロアリの好物となってしまいます。不要な木材や段ボールは長時間放置せず、すぐに捨てることをおすすめします。
回収日などの関係ですぐに捨てられない場合は、フタつきの屋外用コンテナやダストボックスに入れて、定期的に換気して乾燥しましょう。またウッドデッキなど常に外に出している木材については、防腐剤をまいておきましょう。
2. 風通し・日当たりをよくする
シロアリは乾燥した環境が嫌いなので、風通し・日当たりをよくすることで発生を防げます。
庭の木が生い茂って、日当たりが悪くなっていないでしょうか。日当たりが悪いようであれば、木や枝を切って、日当たりをよくしましょう。
住宅については床下の通気口がポイントです。通気口は空気の流れを通す大事な入り口なので、物を置いて遮断すると、中の空気がこもってしまいます。シロアリは床下の湿った木を好むので、空気の流れを良くして乾燥した環境を整えておきましょう。
3. 水漏れがないかをチェックする
水回りで水漏れがおきたり、天井から雨漏りが発生したりしていないかチェックしましょう。シロアリは湿った環境を好むので、水のない環境にしておくことが大切だからです。屋内に雨漏りが発生していなくても、屋根裏に水が漏れている場合があります。住宅の壁に亀裂が入っていないかを日頃から確認しておきましょう。
4. 薬剤をまく
忌避性の強い成分が入っている駆除剤をまいておくことで、シロアリが寄ってくるのを防げます。駆除剤には、液体とスプレータイプの2種類があります。液体タイプは噴射器を使えば広範囲で長期間の予防が期待できます。しかし嗅覚が敏感な方は、においがきついと感じる方がいるようです。スプレータイプは簡単に薬剤をまけますが、水にぬれると効果が薄れてしまうのが特徴です。自分に合った薬剤を選び、作業をする時は手袋や長靴を用意してきちんと行いましょう。
5. ハッカ油をまく
シロアリなどの害虫は、ハッカ油の匂いが苦手だといわれています。水100mlに対してハッカ油を3滴ほど混ぜ合わせたものをスプレーボトルに入れて散布しておくと、シロアリが近寄りにくくなります。さらにハッカの香りがリラックス効果をもたらしてくれるのでおすすめです。
ハッカは天然由来の成分なので、家に子供が住んでいても安心して使えます。ただし嗅覚が強いペットは苦手な匂いなので、ペットを飼っている方は使用をやめておきましょう。
シロアリ予防を意識して生活することで、シロアリの発生をかなり防ぐことができます。
しかしそれでもシロアリが発生してしまった場合は、すぐに業者に依頼して駆除してもらいましょう。
シロアリは数が多いため、見えている数匹を殺すだけでは駆除できません。繁殖していくのが早いため、スピーディーに巣を根絶しないとシロアリの被害はあっという間に広がってしまいます。被害を最小限におさえるためにも、シロアリを見かけたらすぐに業者へ駆除を依頼しましょう。
シロアリ予防に関するまとめ
この記事では、シロアリ予防についての方法をまとめました。
シロアリを予防するためには、業者に頼まないとできないと思っていた方が多いのではないでしょうか。しかし実際は換気をしたり日当たりをよくしたりするなど、普段のちょっとした習慣がシロアリ予防につながります。
まずは家の外壁にひび割れがないか、通気口に物が置いていないかをチェックしてみてください。問題ないようであれば、定期的に換気をするなどシロアリが発生しにくい環境を作っていきましょう。
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